FPVドローンとは(First Person View)の略で「一人称視点」という意味。

操縦時には専用のゴーグルを着用し、そこに表示されるリアルタイムのドローン映像を見ながら操縦していきます。
従来のドローンとは異なり、実際に操縦しているような感覚が楽しめると、年々人気が高まっているドローンです。
今回は、そんな注目のFPVドローンの基本情報をはじめ、入手方法や操縦に必要な免許を詳しく解説していきます。

ドローン パイロット に なるには

FPVドローンとは?

FPVドローンとは、「ドローンのカメラ映像をリアルタイムで確認できる」というのが最大の特徴。
まるでその場で見ているかのように操縦できるので、空撮もよりダイナミックにできるだけではなく、
インフラなどの施設の点検作業も、より的確かつ安全に行えるようになりました。

また、FPVは従来のドローン以上に高速で、世界的なドローンメーカDJIから発売されている
「DJI FPV」は最高飛行速度が時速140㎞となっています。

さらに、DJI FPVは停止した状態から加速して時速100㎞に到達するまで2秒もかからないといわれています。
FPVは高速ドローンでもあり、ドローンレースなどでも広く活用されています。

ですが、その分従来のドローンと比べると難易度は高め。
操縦する場合は、十分に練習してから行う必要があります。

FPVの入手方法は2つ

FPVドローンは次の方法で入手することが可能です。

・市販のFPVドローンを購入する

専門店をはじめ、現在はAmazonや楽天などでもFPVを購入できます。
ただし、ドローンの機体には「技適マーク」が付いていることが必須条件。
国内で購入できるFPVならほぼ付いていますが、海外製のタイプはついていない場合がほとんど。
初めてFPVを購入するなら国内の専門店を利用するのがおすすめです。

・自作する

FPVドローンは、自作できるキットも販売されています。
キットを購入するメリットは価格が抑えられるということ。
選ぶ性能によって価格も上がりますが、自分で作る分コスパ良く購入できます。

より自分好みのFPVにしたいという場合は、パーツごとを別に揃えて作る、という方法もあります。
キット以上に難易度が高いですが、高性能のFPVドローンを作ることも可能。
FPVのドローンレースでも、自作のドローンは頻繁に登場しています。

FPVを操縦する場合に必要となる機材や材料をまとめると、次のようになります。

・ドローン本体
・プロポ
・FPV機材(カメラ、送信機、ゴーグル)
・バッテリー(本体とFPV機材に使用)
・バッテリー充電器
・工具(ドライバー、六角レンチなど)
・工作用資材(両面テープ、ナイロンの結束バンドなど)

電池とはんだごて

FPVのドローンは、大体飛行時間が20~30分です。

ある程度しっかり時間を作って飛行練習や空撮をしたい場合は、
本体とFPV機材に使用するバッテリーを4個ほど用意しておくと良いでしょう。

充電器とバッテリー

FPVを操縦するには「免許」が必要

FPVの操縦では、用途に応じて免許を取得する必要があります。
必要となる免許は次の通りです。
・第4級アマチュア無線技士…趣味の空撮やレース参加で必要となる資格
・第3級陸上特殊無線技士…営利目的で空撮などを行う場合

この2つのうち、いずれかの資格が必要なのでFPVを始める前はかならず取得しましょう。
国家資格となりますが難易度は低め。心配な方は1日受講すると免許が取得できる講座もあるので、
そちらを利用するのも良いでしょう。

ただし、どちらの免許も講習費用が20,000円以上するため、独学で国家試験を受けるのがおすすめです。
いずれかの免許を取得したら、次にFPVの操縦で使用する送信機(VIX)の開局申請をする必要があります。

VTXとはドローンのカメラが撮影する画像をFPV用ゴーグルやモニターへ無線送信するためのパーツのこと。

この時に行う開局申請では、自分がどのようなVIXを所持して使用するのを総務省に届けて、
無線局免許状を発行してもらいます。
開局申請では、複数のVIXを同時に申請可能。
FPVの操縦で複数のVIXを使用する場合、この時にまとめて申請しておくのがおすすめです。

「第4級アマチュア無線技士」もしくは、
「第3級特殊無線技士」。
そして、「無線局の免許状」。
これらの取得が完了して、初めて手元のFPVを操縦できるようになります。

FPVドローンを始める前に準備を整えよう

製作中のドローン工具を使っている

FPVドローンとは、ドローンの操縦席に乗ったような、没入感のある操縦が楽しめるドローンですが
操縦するまでには準備をしっかり行う必要があります。
FPVドローンそのものを購入するのはもちろん、資格取得や開局手続きなども行う必要があり、
行動を始めてからいざ操縦ができるまでに1~2か月はかかると見込んでおきましょう。

早くFPVドローンを操縦したい方は、なるべく早めに手続きを進めるようにしてくださいね。

また、免許状などの発行を待っている間に、おもちゃのトイドローンやシミュレーターで操作の感覚を
掴んでおくことも大事。人気のシミュレーター「FPV Freerider」は無料体験版もあります。

より高度な操縦スキルを早く身につけたい!という方は、専用のスクールを利用するのもおすすめですよ。
スクールなら練習場もあるので、操縦の感覚をより掴むことができます。
ぜひ自分に合った方法でテクニックを身につけて、FPVの世界を楽しんでくださいね。

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