FPVドローンには、フライト性能やカメラ性能、バッテリー持続時間など、用途に応じて様々なカスタマイズをすることができます。今回紹介する用途はレース用、空撮用、偵察・監視用です。

レース用カスタマイズ

レース用FPVドローンは、高速飛行や高駆動が求められるため、軽量化やパワフルなモーターを搭載することが一般的です。また、低遅延のビデオ伝送システムを使用することで、レース中のリアルタイムな視界を確保することができます。

・フライトコントローラーのチューニング

ドローンを安定して飛ばすために、フライトコントローラーの設定を調整することが重要です。PIDチューニングやフライトモードの調整などが必要です。

PIDチューニングとは簡単にいえば、スティックの入力に対しどれだけ機体の動きを反映させるかを調整するものです。
簡単に説明すると、P(Proportional)が小さすぎると反応が鈍くなりますが、大きすぎても安定飛行ができなくなります。D(Derivative)でオーバーシュートや振動を抑制。I(Integral)は風など外部の力や慣性を調整するもので、使用者の好みを反映させやすいです。
PIDが同値でも機体によって動きが異なるので飛ばしながらの調整が必要です。

複雑な設定になってくるので、初心者の方は既に実践している人の設定値を参考にすることをおすすめします。

・プロペラの選択

FPVドローンレース向けには、高速な操作や加速を可能にする軽量かつ高剛性のプロペラが必要です。たとえば、一般的には3ブレード・4ブレードのプロペラが用いられます。

・カメラの選択

FPVレース用のカメラは、低遅延で高解像度の映像を提供することが必要です。一般的に、カメラの水平解像度は600TVL以上が好まれます。

またカメラの角度も重要です。一般的に30-35度で設定されますが、レースでは速度を出すためにピッチを最大限傾けた状態で飛行します。その中ゴーグル映像の視界も維持する必要があるため、ドローンレーサーは35-50度の高角度で設定することが多いです。

・電源の選択

レース用のドローンは、瞬間的に高いパワーを消費するため、バッテリーの減りがとても早いです。数分で電池切れになることが多く、完走するために高容量・高電圧のバッテリーなどを使うことが必要です。

5インチのレースで代表的なJAPAN DRONE LEAGUEのレギュレーションを例に挙げると、セル数6セル以下、総電圧25.5v以下、容量4000mAh以下と定められています。大会ごとの規定を確認しながらなるべく走行に余裕のあるバッテリーを選択しましょう。

空撮用カスタマイズ

・カメラの選定

空撮用FPVドローンは、カメラ性能が重要視されます。高解像度のカメラを搭載することで、美しい空中写真や映像を撮影することができます。

また、より安定したフライトを実現するために、モーターや風によって生じる振動を抑える「ジンバル」や安定化システムを追加することができます。これはMAVICシリーズなどDJI社の製品が充実しています。

・飛行モードの調整

機種によりますが、空撮に適した飛行モードを設定することが重要です。DJIドローンではGPSによる自動追跡機能やポイント・オブ・インタレスト飛行機能を使うことができます。

ポイント・オブ・インタレスト機能とはDJI社の機体で、被写体の対象物を定めると、それを軸に自動で円形に旋回してくれるというものです。

他にも、他社のFPVマイクロドローンとして有名なBETAFPVでは ACROモードとANGLEモードの中間である「HORIZONモード」に設定するなどの工夫も可能です。

・飛行時間の延長

空撮には長時間の飛行時間が必要です。バッテリーやモーターのアップグレード、省電力設定の調整が必要です。

・フライトコントローラーのチューニング

空撮ではより安定した飛行が必要です。PIDチューニングやフライトモードの調整が必要です。

偵察・監視用カスタマイズ

偵察・監視用FPVドローンは、長時間のフライトや高い安定性が求められます。バッテリーやプロペラ、モーターなどを最適化することで、より長時間の飛行が可能になります。また、暗闇での使用に向けて、搭載するカメラには赤外線センサーや暗視カメラを追加することができます。

・長時間飛行するためのバッテリー

偵察や監視には長時間の飛行が必要です。そのためには、大容量のバッテリーやスマートバッテリーを使うことができます。

・静かな飛行音

ドローンの音が大きいと、監視対象に気づかれてしまうことがあります。そのためには、静かなモーターやプロペラを使うことができます。

・高解像度カメラ

偵察や監視には、高解像度のカメラが必要です。人物や車両などをはっきりと確認するためには、4Kカメラなどが適しています。また、低照度撮影に優れたカメラも選択肢のひとつです。

・小型化

偵察や監視には、小型軽量のドローンが適しています。そのためには、フレームやモーター、ESCを小型化することができます。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

デジタルかアナログか、自作か完成機体なのか、サイズの大小や部品の種類などによって、様々なドローン操縦を行うことができます。自分の好みも加味して購入・改造していくとより便利に楽しんでドローンを使う事ができるのではないでしょうか。

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