これまでの記事では基本的に日本国内での情報を提供してきましたが、今回は海外編ということで、FPVドローンが盛んなアメリカでのドローン事情に迫っていきます。

本記事の内容は、アメリカでのドローン使用に関する規制と、FPV界を牽引するクリエイター紹介の2点です。

アメリカには広大な土地があり、例えば開放的な自然など、日本ではなかなか見ることのできない映像の撮影も期待できます。

今後、海外での撮影も考えている方には必見の記事です。

アメリカでの法律①(商業・非商業利用の共通ルール)

結論からいえば、アメリカでのドローンの飛行は、連邦航空局(FAA)が定めるルールの下であればドローンの飛行は合法です。

その上で、商業目的で使用する場合と趣味目的で使用する場合に共通して遵守すべきルールが7つあります。

  1. 400フィート(121.92m)以下の高度で飛行する。
  2. 全ての機体に登録が必要で、使用機体の上限重量は25kg以内
  3. FAA(連邦航空局)によるB4UFLY Mobile Appを使うこと。GPSの場所を提供し、現在地エリアで飛行が可能かどうか確認することができます。
  4. 飛行禁止エリア(No Drone Zones)は飛行禁止。
  5. 補助者による目視の範囲内で飛行する。
  6. 人々や他の飛行機の危険にならないように空港などの空域規制を守る。
  7. FAA 認定の識別エリア(ERIAs)内であればリモートIDは必要なし。

また、FPVゴーグルを使用するために、アマチュア無線の資格を取得することも必要です。
アマチュア無線は、米国では連邦通信委員会(FCC)が管理しています。地域ごとに実施されるテストを受けるようにしましょう。

アメリカでの法律②趣味目的の場合

共通ルールに加えて、趣味目的の場合に遵守すべきルールは以下の4つです。

  1. TRUST(The Recreational UAS Safety Test)を受け、証明書を携帯する。
  2. FAAによるCBOガイドラインに従う
  3. LAANCまたはDroneZoneを使用して高度に関する認可を受ける
  4. FAAに登録した認証番号を機体に貼り付ける。

アメリカでの法律③商業・ビジネス目的の場合

商業目的の場合は、共通ルールに加えて以下7点が必要です。

  1. 商用を含むRemote Pilot Certificate – Part 107 licensを取得する。
    https://www.faa.gov/uas/commercial_operators
  2. Unmanned Aircraft General – Small (UAG)という知識問題に合格する
  3. 16歳以上である
  4. 英語の理解、読み書き、会話が問題なくできる
  5. 精神的・身体的に無人航空機の操縦が可能である。
  6. IACRA に登録し、FAA Tracking Numberを取得する。
  7. 商用UAV操縦者になると、空域許可を得れば夜間、人の近く、移動する車両にて操縦することができます。

アメリカで活躍するクリエイター紹介

次に、アメリカに拠点を置き活躍する有名なFPVドローンクリエイターを紹介します。

彼らはYoutubeやinstagramなどで、クリエイティブな動画を投稿しており、その作品はFPVパイロットにとってアイデアの参考になると思います。

Rotor Riot

Rotor Riot TeamはFPVドローン愛好家からなるチームです。世界中の人々を繋ぎ、刺激することによってFPV Freestyleを成長させる事をミッションに掲げています。

※FPV Freestyleとは、撮影目的よりも技巧的な動きを重視し、その動きの難易度の高さや美しさ、精度の高さ等が評価される自由度の高いフライト方法です。

動画の内容は、楽しい検証動画やレビュー動画、FPVドローンについて知識やコツを提供するコンテンツなど様々です。初心者の方にとっても使用法や基本情報など参考になる点が多いと思いますので、ぜひご覧ください。

Johny FPV

Johny FPVはモータースポーツなどのアクションスポーツの撮影で有名で、FPV界の開拓者といっても過言ではないでしょう。今や彼の代名詞にもなったアクロバティックでスリリングな映像は多くのクリエイターにも影響を与えています。

風景の動画やフリースタイル風の動画、映画や広告の動画など幅広いジャンルを撮影した魅力的な作品をぜひご覧ください。

終わりに

いかがでしたでしょうか。アメリカでも日本と同じようにドローンを使用する際の規制や法律があります。日本から機体を持ち込み使用する際にもしっかりとルールを遵守し、安全第一の飛行をしましょう。

また、FPVを使用した映像制作も盛んに行われている事もお分かりいただけたと思います。今回紹介したクリエイター以外にも、視聴者の心を動かし続けるパイロットがたくさんいるので、ぜひSNSや動画投稿サイトにて言語を超えてリサーチしてみてください。

FPVドローン株式会社が運営するFPVドローンスクール秋葉原では、卒業生とともに海外に撮影に行くツアー(2023年10月セブ島)も計画しています。交流会などによって情報交換を行えるコミュニティも充実しておりますので、ぜひ興味のある方は説明会にいらしてください。

FPVドローンを使った撮影依頼等のお問い合わせもお待ちしています。

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