FPVドローンを実際に飛行させ、上達していくうえで避けられないもの。それは、墜落です。どんなに気を付けていても思わぬところで機体を墜落させてしまうことがあります。
また、上級者でも新しい技の習得や、さらなる飛行スピードの向上など、自分のスキルを向上させようとするとどうしても墜落してしまうことがあります。

墜落をして、部品が壊れてしまった際には部品の交換が必要になります。そこで、必要になってくるのがはんだ付けという工程です。

今回ははんだ付けに必要な機材と手順について解説していきます。

はんだ付けとは

はんだ付けとは、金属と金属を接合するために、はんだ合金を一時的に溶かして固めることによって、電気的に接合する事をいいます。

FPVドローンの使用現場では、FC(フライトコントローラー)に受信機やVTXを接続したり、ESCにバッテリーケーブルやモーターを取り付けたりする際に、はんだ付けを行う事が多いです。

はんだ付けに必要な機材

作業に必要なのは以下の5点です。

  1. はんだ
  2. はんだこて
  3. こて台
  4. こて先クリーナー
  5. はんだ吸い取り線

それぞれの特徴について説明していきます。

はんだ

はんだの役割は、はんだを熱で溶かし、金属同士を接合することです。

FPVドローンのほとんどの部品ははんだによってお互いに接続されているため、FPVドローンの修理には欠かせません。
はんだに様々な種類がありますが、大きく分けて2つあります。鉛入りはんだと鉛フリーはんだです。

「鉛入りはんだ」の特徴は、鉛フリーはんだに比べて溶ける温度(融点)が低く、扱いやすい事です。小さい基盤にさまざまな部品が集まっているFPVドローンでの使用にぴったりなはんだといえます。

対して「鉛フリーはんだ」は、鉛入りはんだと比べて融点が高く、比較的扱いにくいのが特徴です。
また、鉛入りのものと比べ値段も高いですが、人体に有害な鉛が入っていないので安心して使用できます。

はんだこて

はんだこてには大きく2種類あります。
ニクロムヒータータイプとセラミックヒータータイプのものです。

ニクロムヒータータイプは比較的安価ですが、はんだの融点に達するまでに時間を要します。
今はセラミックヒータータイプのはんだが主流になっています。
特徴として温度が上がるスピードが速く、待ち時間なく作業に取り掛かれます。ただ、セラミックを使用しているので衝撃に弱いという欠点もあります。

また、こて先には大きさや形状の異なる様々な種類があります。使用用途に合わせてこて先を選びましょう。
こて先に関しては別の記事で詳しく解説します。

こて台

はんだこてを立てる台です。M字型のものと、差し込みタイプのものがあります。

M字型のものは比較的安価ですが、不安定な面があり、気を付けていないと火傷してしまいます。
差し込みタイプはこてを差し込むのでM字型のものよりも安定感が高く、安全に使用できます。また、重さもあるので作業中にずれるといった小さなストレスが少ないのもいいところです。

メーカーごとにこて台が販売されているのでチェックしてみてください。

こて先クリーナー

部品交換をして、汚れたこて先をきれいにするために使います。

クリーナーはスポンジタイプと、金属ワイヤー式の2種類があります。

スポンジタイプは水を含ませたスポンジにこて先を当て、回すようにしてクリーニングを行います。こて先の温度が下がるという欠点はありますが、金属ワイヤーのものよりもきれいになります。

金属ワイヤー式のものは、金属たわしのようなモノにこて先を差し込み、クリーニングを行います。スポンジタイプと違ってこて先の温度低下がないため、スムーズに作業に戻ることができます。

はんだ吸い取り線

不要なはんだを除去する際に使用します。
除去する部分にはんだ吸い取り線を当て、熱したはんだこてを当てると溶けたはんだを吸い取ることができます。

はんだ付けの手順

では実際に、はんだの手順を解説していきます。
今回はモーターの交換を行っていきます。 

①機体を分解

まず、はんだの作業をする基板が見やすいようにドローンのフレームを分解します。
この際、ネジを失くさないように注意しましょう。

こて先は高温になるので、焼きたくない配線は安全な場所に整理しておきましょう。

②古いはんだの除去

次に、交換したい部品の古いはんだを取り除きます。古いはんだは接合しにくく、扱いにくいため、取り除く必要があります。
この時、はんだが溶けていない状態で配線を引っ張ったりはせず、溶けきるのを待ちましょう。

③新しい部品の被膜を剥がし、線に予備はんだを施す

接合部分のサイズに合わせて心線の長さを調整しましょう。
また、心線の表面にメッキを施すことで、はんだ付けしやすくします。

④はんだ付けを行う

はんだの上に線を乗せ、同時にはんだこてで熱することで配線がはんだの中に沈んでいきます。

まとめ

今回は機体修理の基本、はんだ付けについて解説をしてきました。ここでは説明しきれないコツや注意点はまだまだあります。今後、別の記事でも解説していく予定です。

また、弊社で運営をしているFPVドローンスクールにて機体制作や、機体修理についての講義も行っています。

興味のある方はこちらよりお気軽にお問い合わせください。

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