1.次世代のFPVドローンの登場

Red Bullの公式YouTube チャンネル(https://www.redbull.com/jp-ja/worlds-fastest-filming-drone-build)に突如としてアップロードされたFPVドローンを皆さんはもう見ましたか?
F1カーは2.6秒で60マイル(時速約96km)に達し、最高速度は時速350km以上も出るとされています。
新幹線は時速300kmほどなのでそれよりも速く進むことができる乗り物になります。
そんなとてつもない速さを誇るF1カーなので、大抵の場合は客席や中継映像などの定まった位置から、
その車が通り過ぎる映像を一瞬見ることができるくらいのものではないでしょうか?
しかし、今回Red Bullからアップされた映像は、なんとF1カーを最初から最後まで追いかけ、サーキット上で走っているF1カーを5.8kmもの映し続けているのです。皆さんお分かりの通り、
その映像を捉え続けたものこそが “Red Bull Drone 1”と呼ばれるFPVドローンだったのです。

2.これまでのFPVドローンとの違い

FPVドローンは通常150km-180kmが最高速度とされており、ドリフトなどのモータースポーツ、スノボやクロスバイクなどのエクストリームスポーツなどの撮影に非常に適しています。
レーシングカーやバイクなどは最高峰のレースだと時速300kmをはるかに超えるので、今までのFPVドローンでは到底追いついて撮影することは不可能でした。しかしこの “Red Bull Drone 1”を飛行させたFPVドローンチームはその概念を打ち壊しました。
今までのFPVドローンの技術をはるかに凌駕し、その認知をますます拡大させたターニングポイントの一つだと言えるでしょう。

3.Red Bull Drone1の魅力

“Red Bull Drone 1”の大きな魅力

そのスピードです。FPVドローンは、プロペラの回転数・大きさ・数や出力する電源の電圧、機体の軽さや空気抵抗など様々な要因を考えて機体を構成しなければ速い速度が出せません。
まず見ていただきたいのは、その形です。
通常のFPVドローンですと死んだ猫のようなフレームの面を前方に押し出していきながら進むのに対し、“Red Bull Drone 1”はそのフレームを下から上にロケットを突き出したような形をしています。
このロケットと従来のFPVドローンを融合させたような形状は空気抵抗を減らしFPVドローンが速く進むのに適した形の1つであると考えられます。

プロペラ

一般的なFPVドローンは3枚から4枚のブレードで成り立つプロペラを採用しています。
しかし、“Red Bull Drone 1”のプロペラは2枚のブレードからできています。ブレードの数は多いほど安定し、ブレーキがかかりやすく、操縦が比較的しやすいというメリットがあります。
ただし、その分プロペラにかかる風の抵抗により進むスピードにはある程度限界が来てしまいます。
この“Red Bull Drone 1”のプロペラは一般的な枚数よりブレードを減らすことで空気抵抗を減らし、より早いスピードで飛行することができるのです。

大きな違い一つバッテリーの数

ここからは動画からの推測になるのですが、表示されている電圧や映像から映るバッテリーコネクタの数から、おそらく6セルのバッテリーを2つ積んでいるでしょう。
通常のFPVドローンですと4〜6セルのバッテリーを1つ積んで飛行させるのが一般的です。
電圧や機体重量、FPVドローンの使用用途にはこれで十分です。
しかし、“Red Bull Drone 1”に関してはF1カーを追い撮りするという目的から、従来の常識は通用しないと踏んだのでしょう。
2倍のバッテリーを積むことで不可能な挑戦を可能にしたのだと考えられます。
FPVドローンを専門としている我々からすると、2つのバッテリーの電力をどうやって一つのFPVドローンに組み込んだのかが非常に興味深い点の1つです。

4.最後に

このようなRed Bullの革新的な取り組みは、未来のFPVドローンをさらに盛り上げるでしょう。
今後、FPVドローンはさらなる進化を遂げ、より高度な機能や性能を備えるものとなると考えられます。
レッドブルのようなスポーツイベントでの活用だけでなく、さらなるスピードを求めたFPVドローンレースなどの新たな競技が生まれる可能性もあります。
しかし、“Red Bull Drone 1”のようなFPVドローンにはさらなる安全性の向上が求められます。
高速でアクロバティックな飛行を行う場合、衝突や事故のリスクがいっそう高まります。
そのため、一般的に普及するには自動追跡機能や衝突回避システムなどの安全機能がより重要になると考えられます。
電波法や空域管理などの問題が取りただされる中、技術の進化により速度規制や安全性の課題もこれから出てくるのではないかと考えられます。レッドブルが示したようなエキサイティングな映像は、その未来の到来を予感させてくれるものです。
そんな未来の波にあなたも飛び込んでみませんか?FPVドローンスクールは東京秋葉原でFPVドローン専門のドローンスクールを行っています!是非是非遊びにきてみてください。
参照:Red Bull 公式サイトhttps://www.redbull.com/jp-ja/worlds-fastest-filming-drone-build

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