FPVドローンやVlogやアウトドアの撮影で人気のアクションカメラ、「GoPro」シリーズ。
コンパクトながら迫力のある映像が撮影できるうえ、過酷な環境でも撮影できる耐久性の高さが売りです。そんなGoProの最新機種が2023年9月に登場したばかりの「GoPro HERO 12 Black」。 前機種「GoPro HERO 11 Black」との比較や気になるポイントを解説いたします。「GoPro HERO 12 Black」はGoPro史上最高の性能を誇るアクションカメラ。HDR (ハイダイナミックレンジ)に対応した最高5.3Kの高精細な映像や、進化した手ブレ補正機能「HyperSmooth (ハイパースムーズ) 6.0」が大きな特長です。センサーサイズなどの性能面で大きな変更はないものの、細かな点で改良を積み重ねたアップグレードモデルとなっています。

進化した主なポイント

  • HDR (ハイダイナミックレンジ)に対応した最高5.3Kの高精細な映像
  • 進化したHyperSmooth (ハイパースムーズ) 6.0ビデオブレ補正
  • 別売りのMax (マックス) レンズモジュラー2.0で超広角撮影が可能
  • 熱制御性能が向上し、撮影可能時間が最大2倍に
  • AirPodsを含むBluetoothイヤホンに対応。ワイヤレスでの録音が可能に

前2機種との比較表

前2機種である「Gopro HERO 10 Black」・「Gopro HERO 11 Black」との比較表は以下の通り

機種GoPro HERO12 BlackGoPro HERO11 BlackGoPro HERO10 Black
発売日2023年9月13日2022年9月17日2021年9月16日
写真27.13MP + SuperPhoto (HDR搭載)27.13MP + SuperPhoto (HDR搭載)23MP + SuperPhoto (HDR搭載)
トップビデオモード5.3K(8:7)/5.3K(16:9)5.3K(8:7)/5.3K(4:3)/5.3K(16:9)5.3K(16:9)/5K(4:3)
HDRビデオモード5.3K (16:9) 30/25/24fps・4K (8:7) 30/25/24fps・4K (16:9) 60/50/30/25/24fps
タイムラプスビデオ・ナイトラプスビデオ最大5.3K最大5.3K最大4K
水平ロック360度回転、最大5.3K30、4K60、2.7K120360度回転、最大5.3K30、4K60、2.7K120
カラービデオビット深度8-bit・10-bit (4K以上)8-bit・10-bit (4K以上)8-bit
ビデオブレ補正HyperSmooth 6.0HyperSmooth 5.0HyperSmooth 4.0
タイムレコード機能
Bluetoothオーディオ接続
防水10m10m10m
Wi-Fi + Bluetooth
公式税込み価格(2023年10月現在)62,800円54,800円42,800円

3つ並べてみるとよくわかる通り、本体の大きさや形状にはほぼ変更がありません。ただ、本体表面のデザインには変更があり、星空のような模様が入っています。性能面では、ソフトウェア面のアップデートやプロフェッショナル向けの細かな仕様変更が多い印象です。

その他、目立つ変更点は底面に三脚用のネジ穴(1/4インチネジ穴)が追加されたこと。これによりGoPro専用のアタッチメントを付けずとも、直接三脚やハンドグリップに装着することが可能になりました。

初回起動時にはスマートフォンアプリ「QUICK」に接続が必要です。こちらのスマートフォンアプリを用いることで細かい撮影の設定や撮影データのクラウド同期を行うことができます。本モデルでは新たにプロフェッショナル向けの機能として、HDR(ハイダイナミックレンジ)撮影・Log撮影にも対応。

映画撮影やプロフェッショナルな映像制作の現場で重宝されそうな機能となっています。特に自身で動画の色調や明暗までこだわって編集したいという方にはおすすめです。

特に性能の向上が見られたのがバッテリーの熱制御機能

実際、気温30°Cを超える日の昼間に「GoPro Hero 11 Black」と「GoPro Hero 12 Black」を使用して同時撮影をしていたところ、GoPro 11は30分ほどでバッテリーが発熱してしまい、撮影を中断する必要がありました。

一方、同条件で撮影していたGoPro 12には発熱は見られず、バッテリーにはまだまだ余裕がありそうでした。

バッテリーの劣化具合や個体差によっても変わりそうですが、ここはわかりやすい改善ポイントと言えそうです。もう一つ、利便性が上がったポイントがBluetoothイヤホン・マイクに対応したこと。

AirPodsなどにも対応しているため、手持ちのAirPods Proをそのままワイヤレスマイクとして使えるようになりました。設定も非常に簡単で、ペアリングボタンを押すだけ。

高価な専用のマイクではなく、普段から使っているBluetoothイヤホンをそのまま使えるのは非常に便利だと感じました。本モデルではフレーミングを「ワイドスクリーン」「フルフレーム」「縦長」の3種類から選べるようになりました。インスタ用の動画に最適な縦長のフレーミングにも対応したことで、撮影した映像を加工の手間なくそのままSNSにアップすることができそうです。

本モデルで更に進化した手ブレ補正機能「HyperSmooth 6.0」

シーンのスピードと動きに応じてビデオのブレを補正しつつ、常に最広角の視野角で撮影が可能です。

あらためて、本モデルで撮影できる最高5.3Kの映像はとても鮮やかですし、進化した手ブレ補正も感動的なレベルでした。一方で、前モデルを持っている場合、個人的には買い替えを急ぐほどの大きな変化はないかな…とも感じました。とはいえ、バッテリーの発熱問題など、細かな点での使い勝手は確実に向上していますし、HDR・Log撮影に対応したことで、TV番組や映画撮影にも対応できるレベルになったと言えます。バッテリーの問題がネックになっていた方や、プロフェッショナルな機能を欲している方には特におススメできそうです。

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