現在、ドローンは農業や空撮、輸送、物流などあらゆる目的で広く活用されています。
近年は一人称視点でドローン操縦が可能なFPVドローンも注目を集めており、年々人気が高まっています。
そんなFPVですが、レースや空撮などでドローン操縦を行う場合、国家資格が必要となります。
そこで今回は、FPVドローン操縦に必要な資格取得方法と飛行時に押さえておくべき注意点を解説していきます。
FPVドローン操縦に必要な資格とは?
FPVのドローン操縦に必要な資格は、用途によって異なります。
まずはそれぞれの特徴を簡単に見ていきましょう。
・第4級アマチュア無線技士
5.8GHzの周波数が使用されたドローンの操縦に必要となる資格。
FPVのほとんどがこの周波数なので、ほとんどのFPVドローン操縦で求められます。
営利目的ではないドローンレースなどに参加したい場合は、こちらの資格を取得しましょう。
・第3級陸上特殊無線技士
「空撮を仕事にしたい」などの営利目的でFPVドローン操縦を身につけたい場合は、
こちらの資格が必要となります。
どちらの資格も受験資格に年齢制限はありません。
また、それぞれ国家資格ではありますが、難易度は低め。中学生でも合格している人が多いので、
それほど心配することはないでしょう。
おすすめの資格取得方法は「国家試験」
ご紹介した「第4級アマチュア無線技士」と「第3級陸上特殊無線技士」の資格を取得したい場合、
何通りかの方法があります。
特におすすめなのは次の2つの方法です。
・国家試験を受験
・講習会に参加する
第4級アマチュア無線技士の国家試験は全国で開催されています。
場所によっては年に1~2回ほどしか開催していないこともあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
また、第3級陸上特殊無線技士は、試験会場が全国数か所と限られています。
第3級陸上特殊無線技士の各年度の試験日程や会場を確認したい場合は、
日本無線協会のホームページをチェックしてみてください。
各資格の国家試験を受ける場合は、自分で試験日程を決めて手続きをしなければなりません。国家試験の場合独学をすることになりますが、合格率は70%とかなり高いので、それほど心配することもないでしょう。
さらに、各資格はそれぞれ講習会を開催しています。
こちらに1日参加することで国家試験の受験が免除され、各資格を取得できます。
1日の受講で資格が取得できるのは大きなメリットですが、
資格取得費用(受講費用)が国家試験受験時と比べると4倍ほどかかります。
どちらかの資格取得を目指しているなら、まずは書店で国家試験の過去問を確認してみるのがおすすめです。
大まかな出題傾向を把握した上で、「難しい」と感じる場合は講習会を受講するのも良いでしょう。
もしそれほど難しい内容に感じないなら、独学して国家試験を受験するのがおすすめです。
飛行時に抑えておくべき注意点
FPVドローン操縦では、ご紹介した通り用途に応じた資格を取得する必要があります。
また、どちらの資格でも取得後に「無線局免許」を取得する必要があります。
取得に必要な大まかな手順は次の通りです。
1.地域を統括している地方総合通信局に申請書を送る
2.審査が行われる
3.無線局免許状が届く
第4級アマチュア無線技士の申請書は、総務省のホームページからダウンロードできます。
現在は「総務省 電波利用 電子申請システムLife」を使うと手数料も安く申請できるので、
ぜひ利用してみてください。
FPVのドローン操縦には「資格の取得+無線局免許の取得」が不可欠です。
資格を取得した後、無線局免許なしでドローン操縦した場合電波法違反となり、
100万円以下の罰金が課せられてしまうので、忘れずに行いましょう。
また、どちらの資格に関係なく、日本でドローン操縦を行う場合、
ドローン機体や周辺機器に「技適マーク」を付ける必要があります。
FPVドローンは海外製が多いですが、海外製のほとんどは技適マークがないため、要注意。
このような場合は、協会や民間の保証会社などに依頼して、改めて設計などに問題がないか確認、
保証してもらう必要があります。
技適マークがない機体を操縦すると、こちらも電波法違反となってしまうため、
購入する際はマークがあるかも必ず確認するようにしてくださいね。
FPVのドローン操縦には資格取得と無線局免許の取得が必須
FPVのドローンを操縦する場合、レースなどの非営利目的なら「第4級アマチュア無線技士」の資格、
空撮を仕事にするなどの営利目的なら「第3級陸上特殊無線技士」の資格が必要です。
受験方法は様々ですが、独学で国家試験を受けるのが最もコストパフォーマンスが良いのでおすすめ。
難易度も低く、小学生や中学生の合格実績もあるので、ある程度知識があるなら独学での取得を目指しましょう。
また、FPVのドローン操縦では、資格を取得した後に無線局免許の取得が必ず必要です。
少し面倒ですが、現在は電子申請システムも導入され、申請しやすくなっています。
忘れると電波法違反になってしまうため、
資格取得を目指す方はこちらの免許取得もセットで行うようにしてくださいね。