近年では一般的になりつつあるドローン撮影は、さまざまな用途で活用されています。
その中にはただ撮影するだけでなく、ライブ配信ができる機体も存在しているのです。
そこで今回のコラムでは、ドローンのライブ配信の仕組みや、ドローン中継の活用場面などをご紹介します。
これからドローンでのライブ配信をご検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ドローン撮影でライブ配信はできる?
冒頭の通り、ドローン撮影でライブ配信をすることはできます。
現在でも実際に、イベント会場や工事の打ち合わせなどで利用されています。
しかし、実はドローンで撮影している映像は、
基本的に操縦者の手元の画面でのみ確認できる仕様になっているため、
操縦者から離れた人も確認できるような機能はまだ少ないです。
少し前までは録画した映像をダウンロードして、WEB上にアップロードする方法しかありませんでした。
そのため、少しずつ一般化されているドローン撮影のライブ配信は、実は非常に高度な技術を用いているのです。
ドローン撮影によるライブ配信では、高額な機材を使用しながら、
その操縦ができる限られた技術者が撮影することが求められます。
ドローンのライブ配信の仕組み
ドローンのライブ配信は、大まかな仕組みは全体的に共通していますが、
各業者によって使用しているメーカーなどは異なっているのが一般的です。
全体的な仕組みとしては、まずドローンに発信機を取り付け、
飛行しながら操縦スタッフのコントローラーに向かって映像を送信します。
操縦スタッフが受信した映像はネット配信用の機材に送られ、
そこから各種動画配信サービスに送られることになります。
配信サービスの例としては、
YouTube Live・Twitter Live・Facebook Live・LINE LIVE・Twitch・ニコニコ生放送・ツイキャスなどです。
機材によっては、利用できる配信サービスが限られている場合もあります。
また、配信動画を視聴して欲しい人にのみ配信ができるようなURLを発行することも可能なので、
限定公開も比較的簡単に行えるといえるでしょう。
他にも、使用している機材によりますが、
ドローン自体の操縦スタッフとドローンに搭載されているカメラ操作スタッフが分かれているケースもあります。
ドローン中継の活用場面
ドローン中継が活用されている場面は、多くあります。
中継のイメージとしては上記の映像をご覧いただくと、分かりやすいかと思います。
この映像はソフトバンクが、
ドローン無線中継システムのデモンストレーションを行った際の模様を紹介したものです。
災害時における活用と、遭難者の位置特定を想定した内容になっており、
非常にイメージが掴みやすい内容になっています。
ここからは、実際にドローン中継が活用されている場面について詳しく見ていきましょう。
災害現場
ドローン中継が活用されている場面の1つ目が、災害現場です。
災害現場は人間の足では行くことができないような状態になっていることが多いため、
人の目の代わりになって撮影することができるドローンは非常に便利です。
実際に、2021年7月に発生した熱海の土砂災害の時に、大量のドローンが活用されました。
日本では特に、水害や台風の後に被害状況を確認するための手段として使われることが多いです。
また、この映像のように、被災者の捜索や消防署・警察署が参加している救助訓練にも活用されています。
これらのように、自然災害が多い日本においては、非常に利便性が高い技術であるといえるでしょう。
建設現場
2つ目の活用場面は、各種建設現場です。
建設関係の現場は、発注者と実施現場が離れていたり、
足を運ぶのが容易ではなかったりするケースが多々あります。
そのような状況の時にドローンの中継技術があれば、離れた場所からでも現場の状況を共有できるようになります。
リアルタイムで映像の共有を行いながら、ズームなどでテレビ電話を繋いでいれば、
直接指示出しを行うことも難しくありません。
このように移動距離を短縮することで、
作業の効率化を図ることができるのはもちろん、コストも削減することが可能です。
ドローンの操作としては、建設業者がドローンの専門業者に依頼しているケースが多いです。
校外学習
最後に3つ目の活用場面は、校外学習です。
学校で行われている校外学習をドローンの映像を活用しながら行うというもので、
事前収録された映像を使用するよりも、リアルタイムの映像の方が臨場感を出すことができます。
実際に現地を自分の目で見ているような体験をすることができるので、
校外学習のクオリティを上げることが可能です。
また校外学習では、その土地の形状や自然などを観察する場面が多いですが、
ドローンによる俯瞰的な映像によって、その特徴をより正確に捉えることもできます。
さらにリアルタイムで行うことにより、先生や生徒の要望に応えながらカメラの位置を変えることも可能です。
まとめ
今回のコラムでは、ドローン撮影のライブ配信についてご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?
このライブ配信技術は現在も開発が進められているため、
今後さらに利便性が増した技術が開発される可能性が高いといえるでしょう。
この技術を上手く活用できれば、あらゆる場面でより効率良く作業などを進めることができるはずです。
この記事が、ドローンのライブ配信に興味がある方の参考になれば幸いです。