FPVドローンは既製品やキットでも売られていますが、パーツの知識を持っておくことで自分の好みに合わせてカスタマイズすることができますし、消耗した部品を買い替える際に役立ちます。

今回はパーツそれぞれの役割と、新品で購入する際の価格目安について紹介します。

フレーム

一般的なドローンは炭素繊維で作られ、マイクロドローンはプラスチックで作られています。レースなどに向いている小さくて軽量なものと、少し大きく頑丈で様々な用途に使われるものがあります。後者は、GoProなどの撮影用カメラをしっかりと支えるのに適し、クラッシュに備えた耐久性があるものが多いです。

自作する場合はFCのサイズが2種類あるので取り付け部分があるのかなど要確認。

一般的には9000円以下で購入できるのではないでしょうか。

モーター

プロペラに動力を与えることでドローンを動かす部分。長時間の飛行であるかどうかや、どういった動きの性能を重視するのかによって大きさや速さが様々。モーターはプロペラに備え付けられます。
価格は12000円くらいが相場。

プロペラ

プロペラは回転し、空気を下に押し出すことでドローンが上昇します。翼の数も様々で、3つが一般的ですが、2,4,6といった数のものもあります。

値段は部品の中でも安めで、1000円以下で購入できるものが多そうです。

ひとつでも欠けると飛行が困難になるので、予備で複数買っておくことがオススメです。

ESC

Electronic Speed Controllerの事で、バッテリーからパワーを得て、モーターをどれだけ速くまたは遅く回転させるかを調整する役割を果たします。

(ESCは2種類。それぞれのモーターに1つずつ独立しているものと、一つで4つを動かすもの)

PDB(Power Distribution Board)にESCの機能がついてるものもあり、その場合は直でモーターに取り付ける。

価格は10000円程度。

FC

Flight Controllerは演算を行ってドローンの飛行を制御するドローンの脳のようなもの。パソコンでいうCPU。 全ての部品がこのFCに結びついています。

自作の際には、はんだづけをして導線を本体に取り付ける手順を踏む必要があります。

値段はESC同様の10000円程度。

PDB

Power Distribution Board(電源盤、分電盤) バッテリーから得た電力を4分割してSCに送る。一般的にはESCとセットになっている物がほとんど。

受信機(RX)(Receiver)

プロポの無線から信号を得て、コントローラーの入力をFCに送信する役割を果たす。それぞれの無線に専用の受信機があるので、混合させてはいけません。

リポバッテリー

Lipoは Lithium Polymerの略。様々な電圧セル数、容量があるので、使うモーターや必要な持続時間などから適したものを選び、機体の重量も考慮する必要があります。

忘れてはならないのは、バッテリーは危険なので扱いには注意が必要だということです。使用後、しばらく使わないことが分かっていたら放電しておきましょう。

万が一の際の発火のリスクを考えると、燃えても問題ないリポバックというものに収納することをオススメします。

加えて、実際に使う際にはバッテリーを充電する充電器も必要になり、すぐに残量が分かるバッテリーチェッカーもあると便利です。

1本2000円程度からありますが、消耗品のため複数買っておきましょう。

FPVカメラ

これを使ってゴーグルに映像を映します。

イメージセンサーにはCCDとCMOSという2種類があります。

一般的にCCDはCMOSよりも暗い場所や夜の撮影に向いていて振動にも強いですが、一方のCMOSは色鮮やかに映ること、安価で消費電力が少なく解像度が高いことなど、それぞれに利点があるので、目的や撮影環境に応じてより適している方を選びましょう。

有名な商品にはRunCamやFOXEERがあり、基本的には5000円以内で買うことができます。

VTX(無線機)

Video Transmitter

電波によってカメラで撮ったドローンの映像をFPVゴーグルに送信します。VTXにはアンテナも取り付けます。

実際にFPVドローンを飛ばす際には、資格とともにどんな無線機を使っているのかなどの届け出をする「開局申請」を行う必要がありますが、その際に、この無線機(VTX)の系統図があるとスムーズに手続きをすることができるので、VTX購入の際に付属されているか気にしてみると良いでしょう。(なくても品番などから系統図を調べることは可能です。)

業務での運用には技適マークが必要になり、現在では「Caddix air unit」が一般的です。

FPVゴーグル

FPVゴーグルでドローン視点の映像を見ながら操作します。ゴーグルを使うことで目視外の飛行やアクロバティックや細かい動きによる映像撮影も可能になります。

また、ゴーグルには全方位アンテナと指向性アンテナの2種類のアンテナを取り付けることによってVTXの電波を受信することができるので、一緒に購入する必要があります。バッテリーも要購入。

ゴーグルは価格の幅が広く、15,000円程度から100,000円程度の商品もありますが、60,000円くらいのものを買っておくと、様々な用途をカバーし長く使う事ができると思います。

ゴーグルにもアナログ電波用、デジタル電波用と種類もあるため、事前に確認してから購入する事をおすすめします。

プロポ 

(デジタルプロポーショナル式送信機)


プロポは機体の操作の際に手元のコントローラーの入力を送信するため、送信機と呼ばれます。ソフトを使ってシミュレーターで操縦を練習する際にもこれが必要になるので、初心者にとって一番初めに購入する部品になることも多いと思います。

当スクールでは基本的に、双葉電子工業から国産で発売されている送信機T16IZ

https://www.rc.futaba.co.jp/products/detail/I00000002

を使うことが多いですが、DJIドローンを操作する際はDJI送信機を用いるなど、使い分けをしています。

相場は30,000円〜 70,000円ですが、しっかりと管理すれば長く使うことができますので、個人的には多少高いものでも機体や目的にあったプロポを買うことをオススメします。

おわりに

今回はFPVドローンを構成している、飛ばすために必要な部品とその役割について紹介していきました。合計すると初期費用は20万円近くになりますが、自作に挑戦すると知識とともに仕組みを理解できるので財産となります。自分用にカスタムするなどの楽しみ方もできるでしょう。

部品の調達は通販サイトを利用する方法、または日本にも数個あるドローン専門の実店舗に行く方法があります。

また、私たちFPVドローンスクール秋葉原本校では、操縦の指導とともに部品に関する知識や制作についても手厚くフォローしていきますので、興味がありましたらぜひ下記URLをご覧ください!

https://mugenlabo.com/lp1/

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